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中国のSNSでは、政治的にきわどい話題についてこういった措置がとられることがある。中国でも人気がある蒼井さんが、なぜその対象になったのか。
■赤いスカーフは「革命殉教者の闘争と犠牲」象徴
蒼井さんのタレントとしての活動は中国でも広く知られており、微博アカウントのフォロワーは1800万人を超える。だが、このアカウントに2018年8月末頃から異変が起きている。アクセスしようとすると
「申し訳ありませんが、現在アクセスしているアカウントは異常で一時的に利用できません」というエラーメッセージが表示され、微博で「蒼井そら」と検索しようとすると、
「関連する法律・法規や政策により、『蒼井そら』の検索結果は表示されません」と表示される。この文言は、中国当局が政治的に微妙だとみなす「NGワード」に対して表示され、「習近平」「打倒共産党」といった単語に対しても同様のメッセージが出る。
中国当局が蒼井さんを「NG指定」した理由は明らかではないが、中国のネット上で取りざたされているのが、蒼井さんの服装が問題視された、との見方だ。
蒼井さんは7月末に雲南省で行われたチャリティーイベントで、赤いスカーフをつけて登壇した。赤いスカーフは、将来の共産党員の育成を担う青少年組織「中国少年先鋒隊」のシンボルでもある。イベントの画像がネット上に出回ると、赤いスカーフの着用が不適切だとする声が続出。
「中国少年先鋒隊」の全国工作委員会も8月9日付で、イベントを主催した企業を非難する声明を出した。声明では、イベントを主催した企業が「百臻堂」というブランドの男性を扱う一方で、赤いスカーフは「革命殉教者の闘争と犠牲を象徴している」と指摘。
● イベント主催企業の法的責任も追及
その上で、イベントでの赤いスカーフ着用は、法律や公序良俗、赤いスカーフに込められた意味、数百万人にのぼる関係者の名誉を無視したものだとして、「厳重に非難する」と表明した。さらに、「英雄烈士の事跡と精神の歪曲や醜悪化、中傷、否定を禁止」することなどを定めた「英雄烈士保護法」に抵触する可能性があるとして法的責任を追及する、とも主張していた。
こういった声を受け、イベントを主催した企業も直後に
「深刻に誤りを受け止め、全国の皆様に謝罪する。同時に、調査、反省し、今後同様の事案を起こさないことを保証する。党の指導を断固支持し、愛国教育を強化する」
などとする声明を発表。事態の鎮静化を図ったが、まだ尾を引いているということのようだ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180903-00000007-jct-ent&p=2
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