ワイ「SOS団に新しく加わるワイです」ハルヒ「きゃー！きっと異世界人よ！やったああ！｣

古泉「おや、たくましくて素敵な殿方ですね」

みくる「わぁ、SOS団がさらに楽しくなりそうです！」

長門「…よろしく」

みくる｢ひぇっ！｣

ハルヒ｢ﾁｯ……みくるちゃん。ちょっと買出しに付き合って頂戴｣

みくる｢は、はいぃ！｣ｽﾀｺﾗｻｯｻ

ワイ｢ま、待って、朝比奈さんにちょっと用事が……｣

キョン｢あー、そのだな、ワイ｣

古泉｢ワイさん。少し、中庭の方に来ていただけませんか？とても大事なお話がありまして。大丈夫です、そこまでお時間は頂きません｣

ワイ｢えっ！？なんで……｣

古泉｢大変言いにくい事なのですが、女性陣からワイさんに対する苦情が出ているのですよ｣

キョン｢お前、朝比奈さんの着替えを覗いてたらしいな。それも1度や2度じゃない｣

古泉｢涼宮さんからもワイさんがチラチラとイヤラシイ目で見てくるとの訴えがありましてね｣

ワイ｢そんな！誤解だ！｣

古泉｢ワイさん。あまり我々を舐めないで頂きたい｣ﾊﾞﾝｯ!

古泉｢……ワイさん、これが何かわかりますか？｣ｺﾞﾄｯ

ワイ｢そ、それは……！｣

古泉｢貴方が部室に設置していた隠しカメラです。中身は朝比奈さんや涼宮さん、長門さんの着替えばかり……｣

古泉｢ああ、中身のチェックは森さんが行ったのでご安心を。僕は貴方ほど下衆ではありませんので｣

キョン｢なんだと……どういうことだ！ワイ！！｣ｶﾞｼｯ!

ワイ｢そ、それは……｣

古泉｢……我々はこれから先の貴方の人生がどうなろうと知ったことではありません。警察の厄介になりその後の人生を惨めな物にするハメになったとしてもね｣

古泉｢我々がどうするかは、今の貴方の選択次第です｣

ワイ｢……やめます……｣

古泉｢はい？｣

ワイ｢S゛OS゛団を゛……や゛め゛ま゛す゛！！｣

キョン｢おい古泉！そんなんでこいつを許して良いのか！？｣

古泉｢これがベストです。涼宮さんは何処までも慈悲深く責任感の強い御方。こんなクズとはいえSOS団内部から犯罪者が出れば涼宮さんの精神に悪影響を及ぼしてしまいますから｣

キョン｢ﾁｯ……2度とその面見せるんじゃねえぞゲス野郎……！｣ﾄﾞｻｯ

みくる｢ぴぃっ！！あ、ワ……ワイさん……｣ﾋﾞｸｯ!

ハルヒ｢……｣

ワイ｢あの、ワイ、本日付けでSOS団を対談します……｣

みくる｢えっ！｣

ハルヒ｢あっそ、そんじゃさっさと荷物まとめて出ていってくれる？部員じゃない人の荷物を置いておける程我が団の部屋は広くないの｣

ワイ｢は、はい……｣

長門｢……｣ｽｯ

ワイ｢えっ？長門さん。この本は……｣

長門｢……帰ったら、読んで｣

ワイ｢はぁっ……はぁっ……｣ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

長門｢……｣

ワイ｢長門さん！｣

ワイ｢長門さんが渡してきた本に挟まってた栞に【第三公園にて待つ】って書いてあったから急いで来たんだけど……｣ﾊｧﾊｧ

長門｢落ち着いて、とりあえず、お茶｣ｽｯ

ワイ｢えっ、飲んでいいの？ありがとう｣ｺﾞｸｺﾞｸ

ワイ｢それで、これって……｣

長門｢実は貴方に伝えたいことがあって呼び出した。うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない｣

ワイ｢えっ？確かに変わった性格だねとはよく言われるけど……｣

長門｢そうじゃない。性格に普遍的な性質を持ってないという意味ではなく、文字通りの意味で、貴方は他の大多数の人間と同じとは思えない｣

長門｢通俗的な言い方を使用すると、ゴミクズ｣

長門｢貴方がSOS団に入ってから3週間、私達はずっと不快感を覚えながら過ごしていた｣

長門｢低身長低所得低学歴な人生は見ているだけで人を不快にする産業廃棄物。存在するだけで人類の負担｣

長門｢貴方の親も貴方のことをお荷物だと、一族の恥だと感じている。近所の人からも貴方の評判は最悪、付いたあだ名は"歩く生ゴミ"｣

長門｢それだけ伝えたかった。さよなら｣

ワイ｢……はは、何してんでしょうね｣ｸﾞｽｯ

キョン｢……ほら、ココアだ。自分で飲もうと思って買ったヤツだけどお前にやるよ｣

ワイ｢ううっ……ありがとうございまず……｣ｸﾞｽｯ

キョン｢……あー、まあ、元気だせよな｣

ワイ｢はは……しょうがないですよ。ワイはミジンコ以下のゴミクズですから……｣

キョン｢そんなに自分を卑下すんなよ。確かにお前はゲスの性犯罪者だが生きる権利くらいはある筈だ｣

ワイ｢キョン……｣

キョン｢やれやれ、二度とあだ名で呼ぶなよ馴れ馴れしい、鳥肌が立つ｣ｸｸｯ

ワイ「ぼちぼちフリーターでもしながら就活しますよ…せめて大学くらいは出とけばよかったなぁ…」

キョン「そんなお前にピッタリの話があるんだが」

国木田「一万人！？」

みくる「すごいですぅ～～～～～～～～！！」

キョン「しかも全員が精鋭だ。たぶん天蓋領域の改変能力も効かないだろう」

長門「それはとても興味深い。是非コンタクトを取りたい。許可を」

キョン「よし、やっちまえ。大学に入れば全員とコンタクト取り放題だ」

ワイ「おおっ！4つも！」

みくる「ふえ？東京と千葉ってどんな場所なんですか？」

長門「……未来の名称を用いるならばX○■：/ や △？□！ のような所」

古泉「３０周年！？機関の設立年数よりずっと長期じゃないですか！！」

キョン「ああ、３０年も経営を続けるなんて並みの大学じゃできないだろうな」

キョン「５年、長くて１０年で廃校になるのがオチだ」

ハルヒ「帝京平成大学ってすごいのね！」

キョン「そういってくれると思ってたさ」

ハルヒ「そうだ！」

ハルヒ「だったらどうせならみんなで受けてみない！？」

谷口「そりゃいいな」

ハルヒ「よーし、そうと決まれば鶴屋さんも誘ってみましょう！目指せ全員合格よ！みくるちゃんもチアコスで全力応援して頂戴！」

みくる｢ふぇぇ！が、がんばりますっ！｣

こうして俺達は帝京大学へ進学することになっちまった。
毎回のことだがハルヒの思い切りの良さには驚かされる。
こういう時はそう、アレだ。お約束のあのセリフを言うに限る。