【円相場】ロシアのルーブル安を笑えない? 日本円もひっそりと「大暴落中」のナゼ [ぐれ★]
1: ぐれ ★ 2022/03/25(金) 10:16:22.92 ID:UkiSvHCF9
ロシアがウクライナを侵攻し始めてから、同国通貨単位である「ロシアルーブル」は対円相場で18%暴落した。各国による経済制裁や、SWIFT除外による為替リスクの増大が、ルーブル安につながっているという。
しかし、ルーブルが対岸の火事になっていると認識するのは早計だ。このところ日本円も大幅に円安、つまり暴落しているのだ。1ドルを買うために103.24円支払えばよかったものが、今では、121円を支払わなければ1ドルを買うことができない。2021年以来、円の価値は15%も下落している。時間軸は異なれど、円相場はルーブル並みの暴落を経験しているといってよいだろう。
その中でも今月は一段と日本円の売りが加速した。ドル円相場は月初の1ドル114.83円から、22日には一時1ドル121.4ドル程度へ一気に円安が進んだ。
「日本は輸出産業に支えられているから、円安は正義」といった論調もかつてはみられた。しかし、日本の名目GDPに対する輸出額の割合はおよそ2割程度と、ドイツの4割や英国の3割と比べても低い。円安は大まかにいって2割の輸出産業に対してはプラスとなるが、残りの8割を占める輸入や内需という観点でみるとマイナス面も大きい。
特に、食料自給率が4割弱の日本にとって、円安は小麦の輸入や、食料栽培のために使用される原油のような品目の価格をいっそう押し上げていく。ただでさえ値上げラッシュの22年だが、同時に円安によるダメージも商品価格に転嫁されていくおそれがある。
●低金利は円安にも影響
このところ止まる気配のない円安は、日本の低金利が影響しているとみられる。日本円は、戦争といった地政学リスクの高まりや経済動向の不確実性が高まる局面を迎えると、「有事の安全通貨」として買われる傾向があったが、今回はその動きがみられない。
ウクライナ危機において地政学リスクが高まっている足元で、日本円は非常に弱含みな展開となっている。この点について、一見ウクライナとロシアの紛争といえば遠い欧州の出来事にもみえるが、実際はロシアと日本は隣接しており、北方領土問題も抱えている点で「遠くの戦争は買い」という相場格言も通用しない状況ということもあるだろう。そもそも現代では、核ミサイルをはじめとして地球上どこにいても戦禍は届き得る。現代において「遠くの戦争」はもはや存在しないといってもよいかもしれない。
しかし、最大の円安要因は、やはり日米金利差の拡大観測が高まっていることにあるだろう。3月3日のパウエルFRB議長によれば、米国の利上げペースがこれまでの0.25%刻みから、0.5%刻みも選択し得る可能性があるという。
その一方で、日本では量的緩和の縮小について全く見通しが立っていない状況だ。日銀の黒田総裁は22日の参議院予算委員会で出口戦略について時期尚早であると発言した。日本の政策金利は16年1月からマイナス金利政策が継続しており、今でも-0.10%で推移している。その一方で、米国では現在0.5%の政策金利を2.0%程度の水準まで引き上げる見通しだ。
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